株式とは |
株式(かぶしき)とは、株式会社における社員権、持分のことである。通常の持分が社員の出資額などに応じて不均一な形態をとるのに対して、均一的な細分化された割合的な構成単位をとる点に特徴がある。そのため、株式会社が事業に必要な巨額の資金を調達する際に、資本を細分化し、小額の出資を多数の出資者から募ることが可能になる。また、株式会社におけるそれぞれの株主の出資の割合を知るためには単に所有する株式の数を調査すれば足りることになる。 なお、株式を表章する有価証券である株券の意味で使われることもある。 株式の発行は、社員の募集と資金調達という二つの性質を持つため、かつては前者の性質が重視されて株主総会の決議が必要とされていたが、現在では後者の性質が重視されるようになり、経営の機動性を確保するため、株主総会の授権の下で原則として取締役会の決議で発行することができるほか、株式の分割、消却なども会社法の規定の範囲内で自由にできるようになった。 |
株式銘柄とは |
証券取引所に上場している株式の企業名のこと(株式銘柄) |
株価とは |
株式の売買取引の際に付けられる価格が株価である。 基本的には売り手と買い手双方の合意があれば自由に決定できるが、上場株式においては証券取引所での直近の約定値を株価として時価の評価基準にすることが多い。 これら株式の売買の際の株価変動によって得た利益をキャピタルゲインと呼び、価格変動によって被った損失のことをキャピタルロスと呼ぶ。なお、配当などによる利益はインカムゲインと呼び、キャピタルゲインとは区別される。 |
株券とは |
株式を表章する証券のことを株券と呼ぶ。 従来は株式の譲渡性を確保するための必須の存在であったが、定款において譲渡制限が定められているような中小企業においては発行されないことも多く、大企業においても発行コストや善意取得の危険など管理コストの問題もあるため、株券不発行制度が導入された。日本の会社法においては、株券は発行しないことがむしろ原則とすらされている。 また、現在上場株式全体の約80%が、「証券保管振替機構(ほふり)」に株券を預託したまま行われており、株券自体をやりとりすることは少ない。さらに、2009年1月を目標に株券電子化が予定されている。株券電子化が実現されれば、それ以降上場株式は基本的に、コンピューター上の登録データでの管理に移行される。 |
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